「刑務所なう」
リアルタイムに刑務所の日常を日記として公開したホリエモンの「刑務所なう」「刑務所なう2」出所後に最後の期間と入所中は書けなかった内容も加えた「刑務所わず」読了。
言えない、書けないことを秘めながら表現されたものをきちんと謙抑的な推察と想像を駆使して理解する力があるかないかで話の通じる度合いは随分違う。
都合よく思い込みで相手を推し量り、そうした表出の裏側を一考だにしない発信はもう相手にする気もしなくなる。そうした無邪気な暴力が蔓延している気がする。
言葉は言葉であらわせないことを伝えるためにある。言えないことを伝えるために言う。書けないことを伝えるために書く。だから、受け取る側の力が絶対的に必要だ。表現は理解とセットだ。
その一言の深みを受け取れない者が大声で怒鳴るな、と言いたくなる。